IntelはMobile World Congress 2025で、新たなCore Ultra(Series 2)プロセッサを発表した。ラインナップには、Core Ultra 200U、200H、200HX、200S、200Vシリーズが含まれ、特に企業向け機能であるIntel vProに対応した点が注目される。

新プロセッサは管理性とセキュリティを強化しながら、Copilot+ PC向け機能を備えたモデルも展開。さらに、Intel Core Ultra 200Vシリーズでは最大20時間のバッテリー駆動が可能とされ、長時間稼働が求められる業務用途に適している。

ベンチマーク結果では、前世代比で最大1.29倍、4年前のモデルと比較すると2.42倍の性能向上を示す。Acer、ASUS、Dell、HP、Lenovoなど主要メーカーが新チップ搭載PCを展開予定であり、Intelの企業向けAI PC市場における競争力強化が期待される。

Intel Core Ultra Series 2が強化するAI PCの可能性

IntelはMWC 2025で発表したCore Ultra(Series 2)プロセッサにより、商用PC市場におけるAIの活用をさらに推進しようとしている。特に、Intel vPro対応により企業向けの管理性やセキュリティが強化されている点が特徴だ。

新たなラインナップには、Core Ultra 200U、200H、200HX、200S、200Vシリーズが含まれ、それぞれノートPCやワークステーションなど、異なる用途向けに最適化されている。また、Intel Core Ultra 200Vシリーズは最大20時間のバッテリー駆動を可能とする点が強調されており、長時間の業務や出張利用にも適している。

AI機能の活用が進む中で、Copilot+ PCの認定を受けたモデルも登場しており、Windows環境でのAI支援機能がよりスムーズに動作することが期待される。特に、テキスト処理や画像生成などのAIタスクを実行するユーザーにとって、これまで以上に快適なPC環境が提供されることになるだろう。

vPro対応で企業向けPCはどう変わるのか

Intel vProは、企業向けのPC管理機能を強化するための技術プラットフォームであり、今回のCore Ultra(Series 2)プロセッサにも搭載されている。vPro対応のPCは、リモート管理やセキュリティ機能を備え、企業のIT部門がより効率的に運用できるよう設計されている。

特に、Intelの発表によれば、新しいvPro対応プロセッサは従来のものよりもパフォーマンスが向上し、AI支援機能を活かした業務効率化が可能になるという。加えて、Windowsのセキュリティ機能とも統合されることで、企業の情報保護やデバイス管理が強化されると見られる。

企業向けPC市場では、バッテリー寿命やセキュリティ、管理性が重要視されるが、Intel Core Ultra 200Vシリーズが最大20時間のバッテリー駆動を可能にしたことは、モバイルワーカーにとっても大きなメリットとなる。また、Copilot+ PC向けの機能が組み込まれたことで、AIを活用した業務支援がより現実的なものとなるだろう。

ベンチマークが示すIntel Core Ultraの進化

Intelは新プロセッサのベンチマークデータを公開し、Core Ultra 7 265Hが旧世代の165Hよりも最大1.29倍、4年前のCore i7-1185G7と比較すると2.42倍の性能向上を果たしたことを示した。この数値は、過去のIntel製プロセッサを利用してきたユーザーにとって、PCの買い替えを検討する理由となるかもしれない。

また、Intel Core Ultra 7 265Hは、AMD Ryzen AI 7 PRO 360やSnapdragon X Elite-X1E-80-100よりも優れたスコアを示したことも公表されている。これは、AI処理やマルチコア性能を重視するユーザーにとって、Intelのプロセッサが有力な選択肢となることを示唆している。

しかし、実際の性能は使用環境や最適化状況に依存するため、今後の実機レビューや追加のベンチマークが待たれるところだ。特に、Intel Core Ultra 200Vシリーズのバッテリー駆動時間がARMベースのプロセッサと比較してどの程度の実力を持つのかは、今後の検証が必要となるだろう。

Source:Windows Central