Microsoftは、Windows 11の最新バージョン「24H2」へのアップデートを一部のASUS製ラップトップで一時停止した。対象機種はX415KAおよびX515KAで、アップデート中に「ブルースクリーン・オブ・デス(BSOD)」と呼ばれるシステムクラッシュが発生する問題が報告されている。

同社は問題の解決に向け、ASUSと連携して作業を進めており、解決策が見つかるまでは、これらのデバイスに対する更新通知は停止される。

ASUS X415KAおよびX515KAで発生するブルースクリーン問題

Microsoftは、ASUSの特定モデルに対し、Windows 11の最新バージョン「24H2」のアップデートを一時停止した。対象となるのは、X415KAおよびX515KAの2つのモデルであり、これらのデバイスではアップデート中に「ブルースクリーン・オブ・デス(BSOD)」と呼ばれる深刻なクラッシュが発生することが確認されている。

この問題は、アップデートの途中でエラーメッセージとともに発生し、システムが正常にアップデートを完了できない状態になるというものである。Microsoftは、この問題に対処するため、ASUSと連携して作業を進めているが、解決策が確定するまでの間、これらのデバイスはアップデートを受け取らないように設定されている。

この状況により、これらのASUSモデルを使用しているユーザーは、手動でのアップデートを試みることが推奨されていない。現在のところ、Microsoftからは問題の詳細な原因についての追加情報は提供されていないが、早急な修正が求められている。

手動アップデートの推奨されない対応策

Microsoftは、問題の発生するASUS X415KAおよびX515KAモデルのユーザーに対し、手動でWindows 11 24H2へのアップデートを行わないよう注意を促している。通常、アップデートが自動的に提供されるシステムであっても、Windows 11 インストールアシスタントやメディア作成ツールを使用して手動でアップデートすることが可能であるが、今回の問題が解決されるまでは、これらの手段を用いることは避けるべきである。

具体的には、手動アップデートを試みた場合、アップデート中にシステムがクラッシュし、復旧が難しい状況に陥る可能性があるため、リスクが高い。Microsoftは、すでにブルースクリーンの問題に直面しているユーザーに対し、公式のサポートページで解決策を提供しているものの、根本的な修正が行われるまでは、これ以上のリスクを回避するための暫定的な措置と位置づけている。

そのため、ASUSのこれらのモデルを使用しているユーザーは、現在のOSバージョンのまま維持し、今後の修正プログラムが公開されるのを待つことが最も安全な方法である。

同様の問題が過去に発生したIntelデバイスとの関連性

今回のASUSモデルで発生しているブルースクリーン問題は、過去に報告されたIntel製デバイスでの同様の問題との関連性が指摘されている。わずか2週間前、MicrosoftはIntelの一部のPCモデルでWindows 11 24H2へのアップデートを停止しており、その際もブルースクリーン・オブ・デス(BSOD)の問題が原因であった。

Intelデバイスでの問題の原因は、サウンドドライバーの不具合であることが明らかになっており、ドライバーのアップデートによって解決された。しかし、今回のASUSモデルにおける問題については、まだ原因が特定されておらず、対策も講じられていない。

ASUS X415KAおよびX515KAの両モデルには、Intelの第10世代および第11世代のプロセッサが搭載されており、ハードウェア的な共通点が存在することから、Intelデバイスの問題と何らかの関連性がある可能性がある。今後、より詳細な技術的調査が進むことで、これらの問題が共通の原因によるものかどうかが明らかにされるだろう。

Windows 11 24H2へのアップデートの今後の展開

Windows 11のバージョン24H2へのアップデートは、多くのユーザーにとって重要な移行段階となっている。特に、バージョン22H2のホームおよびプロエディションは、今月でサポート終了を迎え、最後のセキュリティアップデートが提供されたため、多くのユーザーが次のバージョンへの移行を迫られている。

しかし、ASUSモデルを含むいくつかのデバイスでは、依然としてアップデートの問題が残っており、Microsoftはこれらのデバイスに対する更新の展開を慎重に進めざるを得ない状況にある。さらに、24H2へのアップデート後に報告されている問題として、ゲームパフォーマンスの低下、カメラを使用するアプリケーションの応答性の低下、ディスククリーンアップ機能による空き容量の誤報などが確認されている。

これらの問題が解決されるまでは、ユーザーはアップデートに慎重であるべきであり、Microsoftからの公式発表を待つことが推奨される。Microsoftは今後、問題の修正とともに安定したアップデートの提供を目指しており、ユーザーの信頼を回復することが課題となっている。