AM5マザーボードの売上が急増している。特に、X870マザーボードのリリースと新しいRyzen 9000X3D CPUに関する噂がその要因として注目されている。これにより、消費者の関心はIntelではなく、AMDのプラットフォームに大きく向かっているようだ。
AMDのAM5プラットフォーム、販売増加の背景
2024年10月、AM5マザーボードの販売が急増した。この販売増加の背景には、AMDのRyzen 9000シリーズ向けの最新X870マザーボードのリリースが大きく関与しているとされている。特に、Ryzen 9000シリーズの中でもパフォーマンスに優れたX3Dバージョンの発表が控えていることが、ユーザーの期待をさらに高めている。これにより、次世代のゲーミングパフォーマンスを求めるユーザーが、AM5プラットフォームに注目している。
Intelは同時期にZ890マザーボードを発表したものの、販売データを見る限り、消費者はAMDのAM5プラットフォームを選好しているようだ。ドイツの主要なPCパーツ販売店であるMindfactoryのデータでは、AMD製品がIntelを大きく上回る売上を記録している。特に、ゲーマーやパワーユーザーが期待するRyzen 9000X3Dシリーズの性能向上が、今後の販売をさらに後押しする可能性が高い。
このような動きは、Intelが新たなプラットフォームにシフトする中で、消費者が安定したパフォーマンスを求めてAMDを選んでいることを示している。
X870マザーボードとRyzen 9000シリーズのパフォーマンス
X870マザーボードは、AMDのRyzen 9000シリーズに対応する最新のプラットフォームである。このマザーボードは、特にゲーミングやマルチタスク処理において高い性能を発揮することが期待されている。特に、Ryzen 9 7950X3DなどのX3Dバージョンは、既存の9000シリーズの性能をさらに引き上げるものとして注目されている。
Ryzen 9000シリーズの性能自体は、前世代と比較して大きな飛躍はなかったものの、X3Dバージョンに期待が集まっている。このX3Dプロセッサは、3D V-Cache技術により、より高いキャッシュ容量を提供し、特にゲームなどの高負荷なタスクにおいて性能向上が見込まれている。これにより、AMDのAM5プラットフォームは、今後も高い需要が続くと予想されている。
特にCinebenchのベンチマークテストでは、Ryzen 9 9950X3DがIntel Core Ultra 9 285Kに迫る性能を見せており、消費者の関心はさらに高まっている。
Ryzen 9000X3D CPUの噂とその影響
Ryzen 9000X3DシリーズのCPUは、正式なリリース前から多くの期待を集めている。特に、Cinebenchのベンチマークデータが一部リークされており、Ryzen 9 9950X3DやRyzen 7 9800X3Dが注目されている。このCPUは、従来のRyzen 9000シリーズに比べ、ゲーミングパフォーマンスの向上が期待されている。
また、X3D CPUは、3D V-Cache技術を採用しており、大量のキャッシュを持つことで、ゲームやクリエイティブなアプリケーションでのパフォーマンスを劇的に向上させることが可能である。IntelのCore Ultraシリーズと比較しても、一部のタイトルではRyzen 9 7950X3Dが上回る性能を示しており、このことがAM5プラットフォームの販売増加に寄与していると考えられる。
このような噂やベンチマーク結果を受け、多くのユーザーが次の大きなアップグレードを期待しており、AM5マザーボードの販売が引き続き好調であることは、この期待の表れと言える。
インテルLGA 1700とAMD AM4の競争
AMDのAM5プラットフォームが注目を集める中、依然として旧世代のAM4プラットフォームも一定の人気を保っている。これは、AM4ソケットがRyzen 5000シリーズまで対応していることや、コストパフォーマンスの高さが理由の一つである。一方、IntelのLGA 1700ソケットは、12世代から14世代までのプロセッサをサポートしているが、13世代および14世代の安定性の問題が一部で指摘されている。
そのため、特にコストを重視するユーザーは、依然としてAM4マザーボードを選ぶ傾向にある。また、ゲーマーやパワーユーザーの間では、Ryzen 7 5800X3DなどのAM4対応CPUが、まだまだ高性能であるという評価が根強い。一方、Intelの最新プラットフォームへの移行はまだ始まったばかりであり、Z890マザーボードの予約が開始されたものの、まだ市場に与える影響は未知数である。
このように、AMDは新旧プラットフォームともに強力な競争力を持っており、インテルに対する優位性を維持していると言える。