マイクロソフトは、Windows 11の最新アップデート KB5052093(Build 26100.3321) において、新たな 高度なカメラオプション を密かに導入した。この新機能により、ユーザーは複数のアプリでカメラを同時使用できるほか、基本的なカメラ機能の有効化やメディアタイプの自動選択が可能になる。

この変更は公式リリースノートに記載されていなかったが、ソフトウェア解析者によって発見された。マイクロソフト側は「単なる記載ミス」だと説明しているが、実際には2024年12月から開発が進められていた機能である。

さらに、本アップデートでは バッテリーアイコンの改良、Game Passの新機能追加、タスクバーのジャンプリスト改善 など、システムの利便性向上を図る変更も含まれている。これらの機能は今後、すべてのWindows 11ユーザーに順次展開される予定だ。

Windows 11のカメラ機能が進化 設定アプリに新オプションを追加

Windows 11の最新アップデート KB5052093(Build 26100.3321) では、設定アプリに 高度なカメラオプション が新たに追加された。このオプションは、複数のアプリで同時にカメラを使用する機能や、基本的なカメラ機能の有効化、メディアタイプの自動選択といった設定が可能になる。

特筆すべきは、この機能が公式のリリースノートには記載されておらず、ソフトウェア解析者である @phantomofearth によって発見された点である。マイクロソフト側は、記載漏れは「意図的なものではない」と説明しているが、実際にはこの機能は 2024年12月のDevチャネル向けアップデート(KB5048761) で既にテストされていたものである。

今回の変更によって、Windows 11のカメラ管理がより柔軟になり、Web会議やライブ配信を行う際の利便性が向上すると考えられる。また、特定のアプリでしか使用できなかったカメラが、より自由に使えるようになることで、ユーザーの利用シーンが広がる可能性がある。

KB5052093アップデートの全貌 バッテリー表示やタスクバー機能も改善

今回のアップデートはカメラ機能だけでなく、バッテリー表示やタスクバーの機能改善 も含まれている。特に、バッテリーアイコンの仕様が変更され、充電中は緑色、省電力モード時は黄色、バッテリー残量が少ない場合は赤色で表示されるようになった。

これにより、視覚的にバッテリー状態が把握しやすくなった。さらに、システムトレイでバッテリー残量のパーセンテージ表示を有効にするオプション も追加された。

また、タスクバーのジャンプリスト(右クリックメニュー)にも改良が施され、ファイルを直接共有できる機能が加わった。これにより、エクスプローラーを開かずにタスクバーからファイルを簡単に共有できるようになった。

そのほか、Windows Spotlightのロック画面表示が控えめになり、ナレーター(スクリーンリーダー)の改善、新しいGame Pass紹介カードの追加など、細かな変更が含まれている。これらの改善によって、Windows 11のユーザーエクスペリエンスがより快適になりそうだ。

リリースノート未記載の理由と今後の展開

新しい高度なカメラオプションがリリースノートに記載されなかった理由について、Windows Insider Programの責任者 Brandon LeBlanc 氏は、「意図的ではなく単なるミスだった」と述べている。しかし、今回のような重要な機能が公式発表なしに追加されるケースは珍しく、今後もWindowsのアップデートでは「隠れた新機能」が導入される可能性がある。

今回のカメラ機能は、企業ユーザーやコンテンツクリエイターにとって利便性の向上が期待できる要素であり、今後のWindows 11の標準機能として定着する可能性がある。また、Devチャネルでのテスト段階から数か月の間に一般向けに展開されたことを考えると、今後のWindowsアップデートも Insider Programでのテスト内容を早期に反映する傾向 が続くかもしれない。

今回のアップデートで追加された機能の多くは、これまでのInsiderチャネルのビルドで試されていたものであり、マイクロソフトはこうした新機能を順次正式リリースする方針のようだ。今後も、リリースノートに記載されていない機能がこっそり追加される可能性があり、アップデートのたびに新たな発見があるかもしれない。

Source:MSPoweruser