Microsoftは、最新のEdgeバージョン129でサイドバーの表示方法を大幅に変更した。これまでデフォルトで表示されていたサイドバーが、利用頻度が低い場合には自動的に非表示になるようになったのだ。

この変更により、ユーザーは不要なアプリや機能が画面を占領することを防ぐことができる。設定では、サイドバーを常に表示、非表示、または自動的に隠すオプションが選択可能だ。

その他の新機能として、PDF翻訳やブラウザメモリの管理が強化され、Edgeのさらなる使いやすさが期待されている。

Microsoft Edge 129でサイドバーが自動非表示に

Microsoftは最新のEdgeバージョン129において、サイドバーの表示設定を大幅に変更した。従来のバージョンでは、サイドバーがデフォルトで常に表示されていたが、今回のアップデートにより利用頻度が低い場合には自動的に非表示となる仕様が導入された。この新機能は、ユーザーが必要としないアプリや機能を無理に見せられることを防ぐための改良である。

これまでは、サイドバーに大量のアプリやサービスのアイコンが表示されていたが、それが煩わしいと感じるユーザーも多かった。Microsoftはそのフィードバックを受け、利用頻度に応じてサイドバーを自動的に非表示にする機能を追加した。特に、サイドバーをあまり使用しないユーザーにとって、この変更は非常に歓迎されるものとなっている。実際に、Edgeを使用している中で突然サイドバーが消えることが報告されており、当初はバグかと思われたが、これは新しい仕様の一環であった。

この変更は、よりシンプルで効率的なブラウジング体験を提供するための一歩といえる。Microsoft Edgeのサイドバーは、特定のアプリやサービスにアクセスするために便利な機能であるものの、すべてのユーザーにとって必須ではないため、このような柔軟な対応が求められていた。

サイドバー設定の新オプション「常にオン」「自動非表示」「オフ」

Edgeバージョン129では、サイドバーの設定に新たに3つのオプションが追加された。これにより、ユーザーは自分の好みに合わせてサイドバーの表示方法をカスタマイズすることが可能になった。新たに追加されたオプションは、「常にオン」「自動非表示」「オフ」の3種類であり、それぞれ異なる利用シーンに対応している。

「常にオン」は従来の設定と同様、サイドバーが常に画面の右側に表示されるモードである。頻繁にサイドバー内のアプリやサービスを使用するユーザーにとっては、この設定が最も便利であろう。一方で、「自動非表示」は利用頻度が低い場合、サイドバーが自動的に隠れるモードである。これは、無駄なアイコンが表示されることを避けたいユーザー向けに最適な設定である。サイドバーは「Copilot」アイコンをクリックした際にのみ表示されるため、必要な時にだけアクセスできる。この自動非表示の機能は、Edgeの視覚的な整理を促進し、シンプルなインターフェースを実現するための重要な要素となる。

「オフ」はその名の通り、サイドバーを完全に無効化するオプションである。サイドバーを全く使用しないユーザーにとって、このオプションはシステムリソースの節約や、より広いブラウジング画面の確保に役立つだろう。これらの設定の導入により、ユーザーは自身の使用状況に応じた最適なサイドバー表示を選択できるようになった。

Edgeの今後の機能改善:PDF翻訳やRAM制限機能

Microsoft Edgeの次期アップデートでは、さらにいくつかの興味深い新機能が予定されている。その中でも特に注目すべきは、PDFファイルの言語検出と一括翻訳機能の強化である。現在のEdgeでは、一部の言語を認識する際に問題が発生することがあるが、この問題が解決され、より精度の高い翻訳が可能になる見込みである。これにより、特にマイナーな言語を使用するユーザーにとっては、PDFドキュメントの扱いやすさが大幅に向上するだろう。

また、もう一つの重要な新機能として、RAMの使用量を制限するオプションが導入される予定である。この機能は、特にリソースが限られているPCでの使用を想定しており、ユーザーがブラウザに割り当てるメモリ量を手動で調整できるようになる。たとえば、ゲームプレイ中にブラウザのメモリ使用量を減らしたい場合や、全体的なシステムパフォーマンスを最適化したい場合に有効である。このRAM制限機能は、低スペックPCを使用するユーザーにとって、大きな助けとなるだろう。

これらの機能強化により、Edgeはますます多機能でありながらも、ユーザーのニーズに応じて効率的なパフォーマンスを提供するブラウザへと進化していくことが期待されている。

Crypto Wallet機能の削除とその他の変更点

Microsoftは、Edgeブラウザに統合されていたCrypto Wallet機能を、今後のバージョンで削除することを発表した。この決定の背景には、Crypto Walletの利用者が非常に少数にとどまっているという事実がある。かつては、Microsoftがこの機能にAIアシスタント「Copilot」を統合することも検討されていたが、現在ではその計画は完全に棚上げされたようだ。

Crypto Walletに関連するいくつかのポリシーはすでに廃止されており、これはEdgeの方向性がより広範なユーザー層に焦点を当てたものに変わってきていることを示している。特に、暗号通貨の取引や管理を行うユーザーにとっては、この機能の削除は多少の不便を感じるかもしれないが、大多数のユーザーにとっては大きな影響はないと予想される。

さらに、Edgeは今後、macOSの古いバージョン、特にバージョン10以前のサポートを終了する予定である。このため、古いOSを使用しているユーザーは、Edgeの最新バージョンを利用するために、macOSを11以上にアップグレードする必要がある。これらの変更により、MicrosoftはEdgeブラウザのユーザー体験をシンプルかつ効率的にする方向へ進めているといえる。