ASUS Vivobook S 14 OLEDは、AMD Ryzen AI 9 HXプロセッサを搭載し、日常の使用に適したAI強化型ラップトップとして注目を集めている。デザイン面ではスタイリッシュで軽量な仕上がりを持ち、ポータビリティを重視した作りが特徴だ。また、色鮮やかな3K OLEDディスプレイと最大120Hzのリフレッシュレートは、映像やクリエイティブ作業にも最適である。

一方で、パフォーマンスにおいては、AIを活用した機能が際立ち、複数のタスクを同時にこなすマルチタスキング性能や簡易的なゲーミングにも対応可能だ。バッテリー持続時間も十分であり、長時間の作業をサポートする。果たして、このラップトップは最新のAI技術を取り入れた日常使いのデバイスとして、どれほどの実力を発揮するのか、その実態に迫る。

スタイリッシュなデザインと携帯性

ASUS Vivobook S 14 OLEDは、まずその洗練されたデザインが目を引く。クールシルバーのボディは指紋が目立ちにくく、金属製の天板とプラスチック製の底面の組み合わせにより軽量化を実現している。全体的に高級感が漂うが、特にタッチパッド付近でやや柔軟性に欠ける点が見受けられるため、耐久性に関しては若干の不安が残る。

重量は約1.3kgと持ち運びに適しており、14インチのコンパクトなディスプレイサイズはビジネスシーンや旅行など、どこへでも気軽に持ち運べる仕様となっている。また、180度まで開くヒンジは画面をフラットにすることが可能であり、柔軟な利用シーンを想定した設計が魅力的だ。ポートも豊富に備えており、USB Type-CやHDMI、microSDカードスロットなど、さまざまなデバイスと接続できる汎用性がある。

総じて、Vivobook S 14 OLEDのデザインと携帯性は、日常使いに十分な機動力を持ち合わせている。見た目の美しさと軽さ、使い勝手のバランスが取れた設計により、あらゆる場面で快適に利用できるノートパソコンといえるだろう。

色鮮やかなOLEDディスプレイとAI対応パフォーマンス

Vivobook S 14 OLEDの3K OLEDディスプレイは、非常に鮮やかな色彩表現が可能である。120Hzのリフレッシュレートと100% DCI-P3の色域をサポートしており、映画鑑賞やクリエイティブな作業においても高い没入感を得られる。また、Pantone認証も取得しているため、デザインや写真編集を行うプロフェッショナルにも適している。

一方で、明るさは最大400ニットであり、屋内では十分な視認性を確保できるが、屋外ではやや不足気味である。特に直射日光の下では反射が強く、見づらさを感じることもある。また、初期設定では60Hzになっているため、滑らかな表示を求める場合は120Hzに変更することを推奨する。

このディスプレイに加え、AMD Ryzen AI 9 HXプロセッサによるAI機能が搭載されており、AIを活用した写真編集や音声認識など、さまざまなAI関連のタスクをスムーズに処理できる。日常的な用途からクリエイティブ作業まで、幅広いシーンで優れた性能を発揮するディスプレイとAI対応の組み合わせが、このモデルの大きな魅力である。

AI機能と多様な作業に対応した性能

Vivobook S 14 OLEDのパフォーマンスは、AMD Ryzen AI 9 HXプロセッサによって強化されている。12コア24スレッドの構成は、複数のアプリケーションを同時に実行する際にもスムーズな操作性を維持する。特にAI関連タスクでは、最大50TOPS(Tera Operations Per Second)の性能を発揮し、AIベースの写真編集や音声認識、リアルタイム動画処理などに対応可能である。

また、24GBのLPDDR5X RAMを搭載しているため、複数のタブやアプリを同時に開いても遅延を感じることはほとんどない。Webブラウジングやドキュメント編集、簡易的なコンテンツ制作など、多様な用途に適応する高い処理能力を備えていることが特徴だ。

AIを活用したWindows Studio EffectsやLive Captionsなどの機能も搭載されており、ビデオ会議やオンラインプレゼンテーションでも効果的に利用できる。全体的に見て、Vivobook S 14 OLEDはプロフェッショナルな作業から日常的なマルチタスクまで、さまざまなシーンでの利用に耐えうる性能を持ち合わせていると言える。

ゲーミング性能とバッテリーの持続力

Vivobook S 14 OLEDは、ゲーミングノートパソコンとしての性能も備えている。搭載されたRadeon 890Mの統合グラフィックスにより、カジュアルなゲームは十分にプレイ可能である。例えば、Minecraftでは高い設定でも快適にプレイでき、複雑なワールド探索もスムーズに行える。より要求の高いAAAタイトルであるControlにおいても、設定を調整することでプレイが可能である。

ゲーミング時にはフレームレートが安定し、解像度を調整することで快適なプレイが可能となるが、本格的なゲーミングPCには及ばないため、あくまでカジュアルな用途に適しているといえる。また、AIを活用したリアルタイム映像補正や音声処理など、ゲーム以外の用途でも有用な機能が多く搭載されている。

バッテリーに関しては、約8時間20分の持続時間を記録し、1日の作業を十分にこなすことが可能である。さらに、充電速度も速く、2時間程度でフル充電が完了するため、持ち運びや長時間の外出時にも安心して使用できる。こうしたゲーミング性能とバッテリーのバランスが、Vivobook S 14 OLEDの優れたパフォーマンスを支えていると言える。