Windows 10サポート終了通知を無効化する方法:レジストリ編集やタスクスケジューラの活用

Microsoftは、2025年10月14日にWindows 10のサポートを終了することを発表している。これに伴い、Windows 10ユーザーにはアップグレードを促す通知が頻繁に表示される可能性がある。しかし、これらの通知は作業の妨げとなることもあるため、無効化する方法を紹介する。

これらの通知は、主にEOSNotifyやOobeUpdaterといったプロセスによって表示される。以下の方法でこれらの通知を停止することが可能である。

1. レジストリの編集による通知の無効化

レジストリエディタを使用して、通知を停止する設定を追加する。

手順:

  1. Win + Rキーを押して「ファイル名を指定して実行」ダイアログを開く。
  2. regeditと入力し、Enterキーを押してレジストリエディタを起動する。
  3. 以下のパスに移動する: HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\WindowsUpdate\Notify
  4. 「Notify」キーが存在しない場合は、新しく作成する。
  5. 「Notify」キー内で、新しいDWORD(32ビット)値を作成し、名前をDiscontinueEOSとする。
  6. この値を1に設定する。
  7. レジストリエディタを閉じ、PCを再起動する。

2. タスクスケジューラを使用した通知タスクの無効化

タスクスケジューラを利用して、通知を表示するタスクを無効化する。

手順:

  1. Win + Sキーを押して検索バーを開き、「タスクスケジューラ」と入力して起動する。
  2. 以下のパスに移動する: タスクスケジューラライブラリ > Microsoft > Windows > Setup
  3. 次のタスクを右クリックし、「無効」を選択する:
    • EOSNotify
    • EOSNotify2
    • OobeUpdater
  4. タスクスケジューラを閉じ、PCを再起動する。

3. PowerShellを使用した通知サービスのブロック

PowerShellを用いて、通知に関連するタスクを一括で無効化することも可能である。

手順:

  1. 管理者権限でPowerShellを起動する。
  2. 以下のコマンドを入力し、Enterキーを押す: Get-ScheduledTask -TaskName "EOSNotify*" | Disable-ScheduledTask

これにより、EOSNotifyに関連するタスクが無効化される。

注意点:

これらの方法で通知を停止しても、Windows Updateの機能には影響しない。ただし、Windows 10のサポート終了後は、セキュリティ更新プログラムが提供されなくなるため、Windows 11へのアップグレードを検討することが推奨される。

なお、Microsoftはサポート終了後も有料でセキュリティ更新を提供する**Extended Security Updates(ESU)**を提供する予定である。しかし、最新の機能やセキュリティを享受するためには、Windows 11への移行が最善の選択となるだろう。

これらの手順を実行する際は、システムの重要な設定を変更するため、十分に注意し、自己責任で行うことを強く推奨する。

Windows 10のサービス終了通知が表示される仕組みとは

Windows 10のサービス終了通知は、Microsoftの特定のシステムプロセスを通じてユーザーに届けられる。主にEOSNotifyとOobeUpdaterの2つが関与しており、それぞれ異なるタイミングと方法で通知を表示する仕組みになっている。

EOSNotifyは、Windowsのタスクスケジューラに登録されたタスクとして動作し、定期的に実行される。これにより、ユーザーがPCを起動した際や一定の時間が経過した後に、画面上に通知を表示する。一方、OobeUpdaterは、新しいWindowsのセットアップ時に実行されるプロセスであり、特にクリーンインストール後や大規模アップデート後に通知を出すことがある。

このような仕組みは、Microsoftがユーザーに対してサポート終了の重要性を周知し、Windows 11への移行を促すために設計されている。ただし、これらの通知は頻繁に表示されることがあり、特に業務用PCや集中した作業環境では煩わしく感じる場合がある。そのため、通知の仕組みを理解し、適切に対処することが重要である。

Windows 10の延長サポートオプションとその影響

Windows 10のサポート終了後も、一部の企業や個人ユーザー向けにExtended Security Updates(ESU)が提供される可能性がある。このプログラムは、公式サポート終了後も重要なセキュリティパッチを受け取るための有料オプションである。

過去の例として、Windows 7ではMicrosoftがESUを提供し、2023年まで企業向けのセキュリティ更新が継続された。Windows 10においても同様のプログラムが適用される可能性があり、特に業務用途でWindows 10を継続利用する必要がある企業にとっては選択肢となるだろう。ただし、ESUのコストは年々増加する傾向があり、長期的に見ればWindows 11への移行が経済的にも合理的な選択となる場合が多い。

個人ユーザーにとって、ESUの利用は現実的ではない。Windows 11に対応していない古いPCを使用している場合、別のOSへの移行や新しいハードウェアの購入が必要となるケースも出てくる。今後のセキュリティリスクを考慮すると、サポートが継続する環境へ移行する準備を進めることが重要となる。

Windows 10を使い続けるべきか 乗り換えるべきか

Windows 10のサポート終了が迫る中、ユーザーはWindows 11へのアップグレードを検討する必要がある。しかし、すべてのPCがWindows 11に対応しているわけではなく、特にTPM 2.0やSecure Bootなどの要件を満たしていない場合、アップグレードができないケースもある。

こうした状況では、Windows 10を継続して使用するか、代替OSへの移行を考える必要がある。LinuxなどのオープンソースOSを選択するユーザーも増えており、特に古いハードウェアを活用したい場合には一つの選択肢となる。また、ChromebookのようなクラウドベースのOSを採用することも検討されている。

一方で、Windows 11への移行には利点も多い。新しいセキュリティ機能の強化に加え、パフォーマンスの最適化が図られており、最新のハードウェアとの親和性も高い。今後のソフトウェアサポートを考えれば、可能な限り早めにアップグレードの準備を進めることが、より快適なPC環境を維持する上での鍵となる。

Source:The Windows Club