MicrosoftはWindows 11向けに、待望のネイティブCopilotアプリを正式リリースした。これまでWebアプリとして提供されていたが、今回のアップデートでXAMLベースのアプリに刷新され、サイドパネルの追加や会話履歴の確認など、より使いやすい設計となった。

さらに、PCの設定に関する質問に適切な回答を提供する機能も強化され、Bluetoothヘッドセットの接続方法など、具体的な操作をサポートする。最新バージョン1.25023.101.0はInsider向けに順次展開中だが、手動インストールも可能。Mac版Copilotのリリースも発表され、今後の展開が注目される。

Windows 11向けネイティブCopilotが実現した3つの進化

MicrosoftがついにWindows 11向けにネイティブCopilotアプリをリリースした。これまでのWebアプリ版とは異なり、XAMLベースのアプリとして再構築され、より快適な操作が可能になった。特に、新しいサイドパネルの導入により、会話の管理が格段に向上している。

これまでのCopilotは、Webアプリであるがゆえにレスポンス速度やUIの一貫性に課題があった。しかし、新バージョンでは、Windows 11のデザインに統合された直感的な操作が可能となり、よりスムーズな利用が期待できる。また、会話履歴の確認や新しいチャットの開始が容易になり、長期的な使用にも適した設計となっている。

加えて、PCの設定に関する質問に対して、具体的な手順を案内する機能が強化された。例えば「Bluetoothヘッドセットを接続するには?」と尋ねると、現在のWindowsバージョンに基づいた適切な手順が提供される。これにより、初心者でもスムーズに設定を完了できるようになった。

Insider向けに段階的に展開 手動インストールも可能

新しいCopilotアプリのバージョン1.25023.101.0は、現在Insiderプログラム向けに順次展開されている。ただし、アップデートは段階的に行われており、すぐに全ユーザーに行き渡るわけではない。そのため、すぐに試したい場合は、手動でのインストールが可能だ。

手動インストールは、Microsoft Storeの非公式パッケージ検索サイト「store.rg-adguard.net」を利用することで行える。Product ID「9NHT9RB2F4HD」を検索し、最新のAppxbundleファイルをダウンロードして適用することで、新バージョンを即座に試せる仕組みだ。ただし、手動インストールを行う場合は、非公式な手順であるため、自己責任で実施する必要がある。

Microsoftは、正式リリース前に一部のユーザーでテストを行い、不具合を解消したうえで本格展開する方針をとっている。そのため、安定版のリリースを待つのも一つの選択肢だ。しかし、いち早く試したい場合は、手動インストールが有効な手段となる。

Mac向けCopilotも登場 だが制限あり

Windows版だけでなく、MicrosoftはMac向けのCopilotアプリも発表した。このアプリはApp Storeから入手でき、簡単な質問にすぐ答えられるコンパクトな検索バーを搭載するなど、Macユーザー向けの最適化が施されている。

しかし、Mac版CopilotにはWindows版とは異なる制限がある。例えば、「Windowsのアクティベーション方法を教えて」と尋ねても回答が得られない仕様となっている。これは、以前のバージョンでCopilotがサードパーティのアクティベーションスクリプトに誘導してしまう問題が発覚したため、Microsoftが機能を制限したためだ。

このような制限はあるものの、MacユーザーにとってもCopilotの登場は大きな意味を持つ。特に、WindowsとMacの両方を利用するユーザーにとって、異なるOS間でAIアシスタントを統一できる点はメリットといえる。今後のアップデートで、さらに便利な機能が追加される可能性がある。

Source:Neowin