ASUSはCES 2025で最新のROG Ryuo IV SLC 360 ARGB CPU液冷クーラーを発表した。このクーラーは6.67インチの曲面AMOLEDディスプレイと改良されたCPUブロックデザインを特徴としており、従来のモデルにはないビジュアル的なインパクトを実現している。
さらに、短いチューブを採用した新設計により、PCビルド時のケーブルやチューブの整理が容易になり、特にBTF(Back to Front)ビルドとの相性が抜群である。ASUSはこの冷却システムを、新たに公開されたTUF Gaming B850-BTFマザーボードとの併用を推奨しており、未来的なPC構築の可能性を示唆している。
また、サイバーパンク風のRGBライティングを備えたファンは磁気コネクターによるデイジーチェーン接続が可能で、利便性と美観を両立。さらに、ディスプレイは多用途に活用できるだけでなく、磁石で簡単に取り付け位置を調整できるため、カスタマイズ性も高い。しかし、発売日や価格は依然として不明であり、今後の発表が注目されている。
曲面AMOLEDディスプレイが提供する新たなPCビルドの可能性
ROG Ryuo IV SLC 360は、6.67インチの曲面AMOLEDディスプレイを搭載し、PCビルドのカスタマイズ性を飛躍的に向上させている。このディスプレイはハードウェア情報や3Dメディア、カスタム画像を表示できるだけでなく、磁石による取り付け方式を採用しているため、設置位置を容易に調整できる。特に、自作PC愛好者にとっては、機能性と美観を兼ね備えたこのディスプレイは注目すべき要素である。
ディスプレイの活用は単なる装飾に留まらない。温度や負荷状況などのリアルタイムな情報を視覚的に提供することで、効率的な冷却管理やトラブルシューティングが可能となる。一方で、AMOLEDディスプレイは消費電力が高めであるため、電力管理が重要な課題となることも予想される。ASUSがこの技術をどのように最適化しているか、今後の詳細な仕様発表が期待される。
この革新的なディスプレイは、既存のAIOクーラーとは一線を画す存在であり、PC構築の新たな基準を提示している。未来のPC環境を見据えたデザインとして、技術的な完成度が高いことを裏付けているといえる。
BTFビルドへの最適化が示す新しいPC設計の方向性
ROG Ryuo IV SLC 360は、BTF(Back to Front)ビルドに最適化された設計を採用している。従来のPCビルドでは、ケーブルやチューブが視覚的な妨げとなることが多かったが、この製品は短いチューブ設計を導入し、配線の乱雑さを大幅に削減している。この設計は、特にASUSのTUF Gaming B850-BTFマザーボードとの組み合わせを念頭に置いたものであり、全体的なビルドの一体感を強化するものとなっている。
このアプローチは、視覚的な美しさだけでなく、PC内部のエアフローを改善する効果も期待される。さらに、BTFビルドの普及は、ケースデザインや冷却技術の進化にも影響を与える可能性がある。一方で、この新しいビルド方式がすべてのユーザーに適しているわけではない点も留意が必要であり、標準的なビルド環境との互換性がどの程度確保されているかが注目される。
ASUSはCES 2025において、この設計のメリットを強調したが、現段階ではユーザーからの実際の評価が不足している。今後の市場反応によって、この設計が業界標準となるかどうかが判断されるだろう。
サイバーパンク風RGBファンが示す新たな美学
ROG Ryuo IV SLC 360のもう一つの大きな特徴は、サイバーパンク風のデザインが施されたRGBファンである。このファンは、ブレードや側面に鮮やかなライティングを搭載しており、磁気コネクターによるデイジーチェーン接続が可能である。これにより、複数のファンを容易にリンクさせ、電源供給や制御信号を効率的に管理することができる。
ASUSのこのファンデザインは、見た目だけでなく実用性にも重点を置いている。例えば、磁気コネクターを使用することで従来の配線問題を解消し、より洗練された内部構造を実現する。一方で、サイバーパンク風の美学は、特定のテーマを持つPCビルドにおいて非常に魅力的な選択肢となるが、万人受けするデザインではない可能性もある。
この新しいRGBファンがもたらすのは、単なる装飾的価値ではない。効率的な冷却性能と視覚的な魅力の融合は、現代のPCパーツが目指すべき方向性を象徴しているといえる。ASUSが提案するこの新しい美学は、次世代PCデザインの一端を担う重要な要素として注目されている。